経済と観光
経済
インドネシアはリーマンショックからの立ち直りも早く、日欧米と比較すると、羨ましいほどの好景気を享受しているように見て取れる。
流行っているモールは人も多く、食事の時間帯はレストランも盛況で、首都ジャカルタで暮らしている人には、不景気さを微塵も感じさせない、むしろインドネシアは好景気と言っても過言ではない状況が続いている。
人口は世界第4位の2億4000万人。
経済規模は5140億ドルで、東南アジアでは最大。
2010年のGDP(国内総生産)の伸び率予想は6%。
仮にGDPの伸び率を達成すると、G20領域では、中国、インドに継ぐ第3位となり、ロシアとブラジルを凌駕することになる。 そんなことも理由に「BRICs」にいつもう一つのI(Indonesia)を足すかと世界中から注目もされている。
日欧米の景気や先行きの暗い経済動向の中で、何故インドネシアが好景気を保っていられるかは、多くの専門家達がその理由を指摘している。 それら理由にざっと補完説明を付け加えると、好景気の理由は分かり易い。
・資源が豊富及び資源価格の高騰
世界最大の石炭輸出国、世界最大の金鉱山、銅、ニッケル、スズ、天然ガス。 更に、天然ゴム、パームオイル、カカオ、キャッサバ、コーヒー、米に加え、領土の3倍はあると言われる海からの海産物。
・人口に支えられた旺盛な国内消費=内需は持続可能
人口減少と少子化問題から日本の未来のマーケット縮小が想像可能なように、インドネシアはアセアン諸国でもまだ人口増大しており、日本とは全く逆を想定すると分かり易い。
・対中貿易の拡大と中国からの投資
中国とは反目している時代もあったのだが、世界中の資源を狙う中国にとって、インドネシアは地政学的にも繋がりの強化を推し進めたい国である。 インドネシアの対中貿易額は、05-09年の4年間で2倍以上に増え、さらにチャイナFTAを促進させている。
元々、インドネシア経済の70%は華僑(客家が多い)が握っていると言われている。
そんな経済土壌も影響し、中国からの投資額は年々増加している。
観光
・クタ・レギアン地区(バリ島)
この地区にあるクタビーチには、季節によらずコンディションの良い波がくるため世界中のサーファーに人気があり、ビーチにはオーストラリアや欧米からの旅行者でいつも溢れています。また、ビーチの近くには高級ホテルが隣接しており、おしゃれなバーやナイトクラブでは夜通しパーティーが開かれています。クタ・レギアン地区を訪れなければバリに行ったとは言えないほど、バリでも最も有名な地区です。
・スミニャック地区(バリ島)
クタ・レギアン地区から北に少し歩いたところに位置するスミニャック地区には、南側の喧騒から離れているため、静かなビーチに面したプライベート・ヴィラが点在しています。周辺にはムードたっぷりのレストランやかわいい雑貨屋などもあり、長期滞在にはもってこいの地区です。未開発の土地も多いため、そこを買い取って新たに家を建てて住んでいる外国人もいるとのこと。ビーチを散策したいけれど人が多いのは嫌だという人にオススメ。
・ウブド地区(バリ島)
バリ島の真ん中にある山間部に位置するウブド地区では、広大で美しい米棚田の景色を楽しむことができます。また、ウブド地区はバリ芸術の中心でもあり、バリダンスや伝統的なガムラン音楽を鑑賞したり、木彫りや石細工、銀細工などのお土産を見て回ったりするのも、バリで楽しめるアクティビティーです。ビーチでダイビングやサーフィンを楽しんだ後は、ウブド地区で一息つくのもいいかもしれません。
・ロンボク島(バリ島)
バリ島から東に約50km離れたところに浮かぶロンボク島は、バリ島のように観光開発が進んでいないため海や山の自然がそのままの状態で残っています。海に潜れば美しく色とりどりのサンゴ礁を見ることができ、そこに集まってくる熱帯魚に魅了されることでしょう。バリ島から飛行機だと約40分で行けるため、秘境スポットとしてダイバーにとても人気が高い島です。
・ジャカルタ(ジャワ島)
広大なインドネシアにおける経済の中心を担うジャカルタには、高層ビルが立ち並んでいます。現在では6%を超える経済成長率にも与って、大型ショッピングモールも多く連立しています。日本企業の進出も著しく、まさにアジアにおけるビジネスの中心です。また、ジャカルタにはパプアからカリマンタン、スマトラなどインドネシア全土から人が集まってくるので、多様な文化や料理に触れることもできます。
・ジョグジャカルタ(ジャワ島)
歴史都市であるジョグジャカルタにはジャワ島の文化的な財産が集まっている。大きな寺院で行われる影絵や伝統舞踊を見ることができるのは、ジャワ島の中でもジョグジャカルタだけです。また、世界遺産にも認定されている仏教遺跡であるボロブドゥールを訪れると、太古の仏教文化と現代に息づくイスラム文化を比較して見ることができます。また、ジョグジャカルタは教育都市でもあり、インドネシアでも屈指の「ガジャマダ大学」には全土から学生が集まってきます。
・トバ湖(スマトラ島)
記憶に新しい2010年のスマトラ沖地震で世界中に報道されたスマトラ島は、マレーシアとは目と鼻の先に位置しており、紛争の火種がくすぶるアチェ問題も残っています。アチェ州を訪れる人は外国人であってもイスラムのしきたりに従わなければならず、とてもセンシティブな部分は多いですが、独特な彼らの文化はとても興味深いものがあります。またスマトラ中部にあるトバ湖は、世界でも東南アジア最大のカルデラ湖として世界的にも有名な湖です。
・タンジュン・プティン国立公園(ボルネオ島)
インドネシア、マレーシア、ブルネイの三国が領有するボルネオ島の南側大半を領するインドネシア領土のカリマンタンは、1980年代の大規模な森林伐採によって多くの自然が破壊されてしまいました。しかし、南部にあるタンジュン・プティン国立公園には未だに茫々とした原生林が広がっています。そこには絶滅危惧種に指定されているオランウータンが生息しており、彼らの生活を見ることのできるエコツアーも用意されています。
・マカッサル(スラウェシ島)
ポルトガル植民地期に商業の中心となっていたマカッサルのあるスラウェシ島では、西欧的な要塞や博物館を見ることができる。また、スラウェシの海はとても澄んでいて波も穏やかなため、国内・国外からの旅行者に人気の高いダイビングスポットが多く存在します。そして、島の西部にはかの有名なトラジャコーヒーの生産地域もあり、高品質なとれたてコーヒーをその場で飲むことができるのも、スラウェシ島ならではの観光です。
・ロレンツ国立公園(パプア島)
ニューギニア島の東経141度から西側がインドネシア領土のイリアンジャヤです。ここには、未だ現代社会からかけ離れた生活をおくる人々が多く、常に樹木の上で生活しているなどのユニークな民族も存在しています。日本からはバリ経由で15時間以上かかるため、インドネシアの旅行プランとしては取り上げられることは少ないですが、手つかずの自然が残る森や海の美しさは、秘境を求める旅行者を魅了していくようです。